この記事では、高圧的な上司に言い返すときにそのまま使える言葉とNG行動を紹介します。
高圧的な上司に強い口調で責められたり、人前で一方的に叱られたりして、言いたいことを言えずに我慢していませんか?
「どうしてこんな言い方をされなければいけないんだろう」
「言い返したいけれど、仕事に影響したら困る」
その場では何も言えず、あとになって「言い返せばよかった」と悔しくなることもあると思います。
タスケ私自身も、高圧的な上司に悔しい思いをしたことがあります。
ただ、感情のまま言い返すと、かえって状況が悪くなることもあります。自分を守るためには、言い返し方も考えておく必要があります。
そこで、この記事では次のことを紹介しています。
- 高圧的な上司に言い返してよいケース
- 言い返すのを控えた方がよいケース
- 状況別の具体的な言い返し方
- 言い返しても変わらない場合の対処法
高圧的な上司には言い返してもいい


高圧的な上司に何を言われても、黙って我慢し続ける必要はありません。冷静に自分の意見や「これ以上は困る」という線引きを伝えることはできます。
ただし、感情的になってやみくもに言い返せば、かえって状況が悪化する可能性があります。
上司に言い返す目的は、上司に勝つことではなく、自分を守ることです。
言い返す際は次のポイントに気を付けましょう。
- 「言い返す」は相手を言い負かすことではない
- 4つのNG行動に気を付けよう
- 冷静に話せるなら言い返す
- 相手が激高しているなら無理に言い返さない
- 言い返すか迷ったら3つの基準で判断する
5つのポイントについて、順番に解説していきます。
「言い返す」は相手を言い負かすことではない


ここでいう「言い返す」とは、上司を言い負かすことではなく、自分の意見や限界を冷静に伝えることです。
たとえば、仕事のミスについて注意されたときに人格まで否定された場合、
「仕事についての指摘は受け止めますが、そのような言い方は控えてください」
と伝えるのは、相手に反抗することとは違います。
「何を言われても黙って耐える」か「こちらも強く言い返す」かの二択ではありません。
必要な指摘は受け止めながら、受け入れられない言動には線引きをする。
それも、高圧的な上司への対処の一つです。
4つのNG行動に気を付けよう


上司から自分を否定するようなことを言われると、思わず言い返したくなりますよね。
特に、次の4つは避けたい行動です。
- 怒鳴り返す
- 人格を否定し返す
- みんなの前で上司を責める
- 記録を残さず感情だけで会社に訴える
本来は上司の発言について話し合うべきところを
「お前だって仕事ができないだろ」
「そんな言い方しかできないのか」
と反撃すると、仕事の話ではなく上司との言い争いに変わってしまいます。
また、みんなの前で上司を責め返すと、周囲を巻き込んだ対立に発展する可能性もあります。
さらに、「上司がひどい」と感情だけを伝えるより、いつ、どこで、何を言われたのかを整理しておくと、状況を説明しやすくなります。
つらい言葉を受けたときこそ、感情的に言い返して、相手と同じ土俵に乗らないことが大切です。
冷静に話せるなら言い返す


上司と会話が成立する状態なら、落ち着いて自分の意思を伝えてみましょう。
相手と同じような強い口調で対抗する必要はありません。
大きな声を出したり、嫌味を返したりする必要もありません。
むしろ、こちらが冷静でいるほうが、何を問題にしているのかを明確にできます。
落ち着いて自分が受け入れられない言動を伝え、必要な話を具体化する。それだけでも十分な「言い返し」です。
相手が激高しているなら無理に言い返さない


言い返すことが適切ではない場面もあります。
- 上司が興奮して大声を出している
- こちらの話をまったく聞かない
- 周囲に人がいない場所で威圧してくる
など、冷静な話し合いが難しい状況では無理に言い返さないほうがよいでしょう。
こうした場面では、「今ここで言い返さなければ」と考える必要はありません。
「確認してから改めて回答します」
「今すぐ回答できないので、後ほど確認させてください」
などと伝えて、その場を離れても構いません。
特に身の危険を感じるような状況では、言い返すことより自分の安全を優先してください。
言い返すか迷ったら3つの基準で判断する


言い返していいか迷ったときは、次の3点を確認してみましょう。
- 冷静に会話できる状態か
話し合いが成立しそうなら、落ち着いて自分の意見を伝える。 - 言い返すことで自分に大きな不利益が出そうではないか
さらに威圧されそうなら、無理に言い返さず、記録や相談を優先する。 - 仕事の指摘と人格攻撃を分けられるか
仕事上の改善点は受け止めつつ、必要以上の言動には線引きをする。
高圧的で厳しい指導や仕事上の注意そのものが、直ちにパワーハラスメントになるわけではありません。
厚生労働省は、パワーハラスメントに当たりうる行為の典型例として、「身体的な攻撃」「精神的な攻撃」など6つの類型を挙げています。
「上司に厳しく注意されたからパワハラだ」とすぐに決めつけず、業務上必要な指導なのか、それとも必要な範囲を超えた言動なのかを分けて考えてみましょう。
3つの基準を確認しておけば、「言い返すべきか」「いったん距離を置くべきか」を感情だけで判断せずに済みます。
高圧的な上司には状況別に言い返す
高圧的な上司に言い返すときは、「何を言われたのか」によって言葉を選ぶことが大切です。
強い言葉で対抗するのではなく、仕事の話や自分の意思に話を戻しましょう。
ここでは、実際に使いやすい言い方を状況別に紹介します。
仕事のことで責められたら「具体的に教えてください」


仕事でミスをしたときや、分からないことを質問したときに、「何度言えば分かるんだ」「そんなこともできないのか」など、具体的な改善点が分からない言葉で責められることがあります。
ミスしたことや分からないことは認めたうえで、具体的に何を直せばいいのかを聞きましょう。
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今回のミスについては反省しています。次回から改善したいので、具体的にどこを直せばいいか教えてください。
質問に対して「そんなことも分からないのか」と言われた場合は、
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分からない部分を確認したいので、具体的に教えていただけますか
相手が「自分で考えろ」と返してきたときは、
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自分でも確認しますが、間違いを防ぐために確認しておきたい点があります
と、確認が必要な理由を伝えてみましょう。
「自分は悪くない」と感情的に反論するより、どこが問題だったのかを確認したほうが、次に何を直せばいいのかが分かります。
人格を否定されたら「その言い方はやめてください」


「お前は仕事ができない」「社会人として失格」など、仕事の内容を超えて人格まで否定された場合は、言動そのものについて線引きを伝えましょう。
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仕事についてのご指摘は受け止めます。ただ、人格を否定するような言い方はやめてください。
ポイントは、相手の人格を攻撃し返さないことです。
「あなたのほうが人としてどうかしている」
と返してしまえば、どちらが相手を傷つけたかという言い争いになりかねません。
あくまで、
「仕事の指摘は受け止める。でも、その言い方は受け入れない」
という線引きを示します。
人前で怒鳴られたら「個別に話していただけますか」
職場の人がいる前で大声で責められたり必要以上に叱責されたりした場合は、恥ずかしさや悔しさから、こちらも強く言い返したくなるでしょう。
しかし、ここでは強く言い返さず、冷静に対応しましょう。
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必要な指摘は伺いますので、できれば個別にお話しいただけますか
これなら、仕事上の指摘そのものを拒否していることにはなりません。
「人前で大声で責められることは避けたい」という希望を伝えています。
その場で言いにくい場合は、後から落ち着いて、
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先ほどの件ですが、今後は個別にご指摘いただけると助かります
と伝えてもよいでしょう。
無理な仕事を頼まれたら「優先順位を決めてください」


すでに複数の仕事を抱えているのに、「これも今日中にやって」と追加の仕事を頼まれた場合は、現在の仕事量を具体的に伝えて優先順位を確認しましょう。
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現在AとBを進めています。今日中にすべて対応するのは難しいため、どれを優先すればよいでしょうか。
単純に「できません」と拒否するのではなく、現在の仕事量を伝えたうえで、どの仕事を優先するのか判断してもらいましょう。
もし「それくらいできるだろう」「全部やって」と言われた場合は、
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すべて対応するには○日ほど必要です。今日中のものを決めていただけますか。
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期限を優先する場合、Aの作業を後日に回してもよいでしょうか。
と期限について具体的に確認する方法もあります。
高圧的な態度に引っ張られず、業務量と期限の話に戻すことがポイントです。
話を聞かずに決めつけられたら「事実を説明させてください」


こちらの説明を聞かず、「どうせお前が悪い」「言い訳するな」などと決めつけられた場合は、まず説明する機会を求めます。
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認識が違っている部分があるので、事実関係を説明させてください
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言い訳ではなく経緯を説明したいので、最後まで話を聞いていただけますか
相手を責め返すのではなく、何が起きたのかを確認するための会話に戻します。
それでも話を聞いてもらえない場合は、その場で解決しようとする必要はありません。
メールなど事実関係を整理して伝えたり、第三者に相談したりする方法へ切り替えましょう。
言い返しても変わらないなら第三者に相談する
言い返しても上司が変わらないなら、「自分の伝え方が悪い」と考え続ける必要はありません。
こちらが冷静に伝えても相手の態度が変わらないなら、一人で解決しようとせず、別の方法を考えてみましょう。
上司とのやり取りを記録する


上司の言動が気になっているなら、次の4点を具体的に記録しておきましょう。
- 日時
- 場所
- 言われたこと、されたこと
- 周囲にいた人
たとえば、
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7月10日、午後3時ごろ、会議室で「○○」と言われた。Aさんもその場にいた
というように、できるだけ具体的に残します。
メールやチャットなど、後から確認できるものがあれば保存しておくのも一つの方法です。
記録は、上司を追い詰めるためだけに使うものではありません。
「何度も嫌なことを言われている」という感覚を、具体的な事実として整理するためにも役立ちます。
会社や第三者に相談するときも、いつ、どこで、何をされたのかがまとまっていれば説明しやすくなります。
信頼できる人に相談する


高圧的な上司との関係を一人で抱えていると、
「自分の受け止め方が悪いのかな」
と悩んでしまうことがあります。
そんなときは、信頼できる同僚や先輩、別の上司などに相談してみましょう。
相談するときは、
「上司が嫌いです」
と感情だけを伝えるより、
「こういう言い方をされることが続いている」
「この場面でこう言われて困っている」
と事実を伝えるほうが、状況を共有しやすくなります。
第三者に話してみると、自分では思いつかなかった方法を教えてもらえることもあります。
社内の相談窓口を利用する


直属の上司には相談しにくい場合、人事部門やコンプライアンス部門など、社内の相談窓口を確認してみましょう。
厚生労働省によると、事業主にはパワーハラスメントについて相談に対応するための体制を整備することや、相談したことを理由とする不利益な取り扱いを行わないことなどが求められています。
会社に相談しにくかったり、社内で対応してもらえなかったりする場合は、厚生労働省の「総合労働相談コーナー」を利用する方法もあります。
「こんなことで相談していいのかな」と迷っていても、相談先を知っておけば、いざというときに一人で抱え込まずに済みます。
相談しても改善しないなら職場を変える
相談しても状況が変わらず、上司との関係で仕事そのものがつらくなっているなら、環境そのものを変えることも考えてみましょう。
「辞めるほどではない」と思っていても、毎日つらいなら一度立ち止まってください。
我慢できるからといって、今の職場に居続けなければならないわけではありません。
異動で上司と距離を置く


会社や仕事内容そのものには不満がないなら、異動を相談する方法があります。
部署が変われば、問題になっている上司と接する機会を減らせる可能性があります。
「今の会社で仕事を続けたい」という気持ちがあるなら、退職を決める前に異動を相談してみるのもありです。
ただし、異動できるかどうかは会社の制度や人員状況によって異なります。
また、異動によって一度は上司と離れられても、将来的に再び同じ部署になる可能性もあります。
実際に私の職場では、異動して一時は嫌な人から離れられたものの、数年後にその人も同じ部署に配属されてしまったということがありました。
そのため、異動を考えるときは「今の上司と離れられるか」だけでなく、「この先もこの会社で働き続けたいか」まで考えてみましょう。
退職について調べて選択肢を増やす


「今すぐ辞めたいわけではないけれど、今の職場で働き続けるのもつらい」
そんな状態なら、退職について調べておくことにも意味があります。
今すぐ退職すると決めなくても、必要な手続きや退職までの流れを知っておけば、必要になったときに落ち着いて動けます。
「退職したい気持ちはあるけれど、あの上司に直接伝えることを考えるだけでつらい」という場合は、退職を伝える方法を考えておくのも一つです。
たとえば、退職代行サービスを利用すれば、自分で上司と話すことなく退職の意思を会社側へ伝えてもらえます。
「上司に直接伝えなければいけない」と思い込まず、ほかの方法もあると知っておくだけで、少し気持ちが楽になることもあります。
↓ 退職代行について知りたい方はこちらの記事が参考になります。
心身の負担が続くなら環境を見直す


高圧的な上司との関係が続き、仕事に行くこと自体がつらくなっているなら、その状態を軽く考えないでください。
- 朝になると仕事に行きたくなくなる。
- 上司の顔を見るだけで強いストレスを感じる。
- 休日になっても仕事のことが頭から離れない。
このような状態が続いているなら、「もう少し我慢すればいい」と自分に言い聞かせるだけではなく、環境を変えることも考えてみましょう。
すぐに退職を決めろということではありません。
異動を相談する、別の職場を探す、退職の進め方を考えておくなど、今の環境から距離を置く方法はいくつかあります。
「今の職場で耐え続けるしかない」と思ったときは、環境を変える方法があることを思い出してください。
無理を続けず、これからの働き方を考えよう


高圧的な上司に言い返すことは、自分の意見や限界を伝える一つの方法です。
ただ、自分をすり減らしてまで、上司と向き合い続ける必要はありません。
「辞めるほどではない」と思っていても、毎日つらいなら、一度立ち止まってこれからの働き方を考えてみてください。
「このまま働き続けるのはつらい」と感じているなら、退職について調べてみるのもいいでしょう。
上司に退職を伝えること自体が怖いなら、退職代行サービスを利用する方法もあります。
退職代行の利用を検討している方は、サービスの選び方や確認しておきたいポイントをチェックしてみてください。


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参考資料
本記事では、職場におけるパワーハラスメントの判断基準や相談窓口に関する情報を整理するにあたり、以下の公的資料を参考にしています。
- 厚生労働省「職場におけるハラスメントの防止のために」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/seisaku06/index.html - 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
https://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/soudan.html
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